新型コロナウイルス感染症を踏まえた救急蘇生法について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、厚生労働省から新型コロナ感染症を踏まえた救急蘇生法が通知されました。
新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法について(作成:一般財団法人日本救急医療財団心肺蘇生法委員会) (PDFファイル: 463.9KB)
なお、この対応は新型コロナウイルスが流行している間の一時的なものです。
基本的な考え方
胸骨圧迫のみの場合を含め、心肺蘇生はエアロゾル(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があります。新型コロナウイルス感染症が流行している状況では、すべての人に感染の疑いがあるものとして対応してください。
大人の心停止に対しては、人工呼吸を行わないでください(胸骨圧迫とAEDによる電気ショックのみ)。
子どもの心停止に対しては、講習により人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合には、人工呼吸も実施してください。
(補足)子どもの心停止は、窒息や溺水などが原因のことが多く、人工呼吸の必要性が比較的高いため。
AEDの使用については、これまでと同様で変更ありません。
新型コロナウイルス感染症を踏まえた救急蘇生法の具体的手順
従来からの救急蘇生法との違いは、次のとおりです。
従来からの救急蘇生法の指針
「救急蘇生法の指針2020(市民用)」 (PDFファイル: 27.0MB)
心肺蘇生の手順は18ページ~37ページをご覧ください。
新型コロナウイルス感染症の流行をふまえた救急蘇生法
「反応の確認」、「呼吸の確認」
確認や観察の際に、傷病者の顔と救助者の顔があまり近づきすぎないようにします。
「胸骨圧迫を行う」
エアロゾルの飛散を防ぐため、胸骨圧迫を開始する前に、ハンカチやタオルなどがあれば傷病者の鼻と口にそれをかぶせるようにします。
鼻と口にかぶせるものは、「マスクや衣服」などでも代用できます。

「胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせ」
- 成人に対しては、救助者が講習を受けて人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合でも、人工呼吸は実施せずに胸骨圧迫だけを続けます。
- 子どもに対しては、講習を受けて人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合には、胸骨圧迫に人工呼吸を組み合わせます。
その際、人工呼吸用の器具(ポケットマスクなど)があれば使用します。
AEDの使用については、これまでと同様で変更ありません。

心肺蘇生を実施した後には…
- 救急車が到着し、倒れている方を救急隊に引き継いだ後は、速やかに石鹸と流水で手と顔を十分に洗ってください。
- 倒れている方に使用したハンカチやタオルなどは、直接触れないようにして廃棄してください。
上記手順に記載がない点は、従来どおりの救急蘇生法を実施してください。
関連ファイル
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消防本部警防課救急係
電話番号:0288-21-0023
ファクス番号:0288-30-2986
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更新日:2024年02月01日