○日光市法定外公共物管理条例

平成18年3月20日

条例第266号

(目的)

第1条 この条例は、法令等に特別の定めがあるものを除くほか、市の所有に係る法定外公共物の管理及び利用に関し必要な事項を定めることにより、当該法定外公共物の保全を図り、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 法定外公共物 認定外道路及び水路等をいう。

(2) 認定外道路 道路法(昭和27年法律第180号)の規定を適用しない道路(附属する施設又は工作物を含む。)をいう。

(3) 水路等 河川法(昭和39年法律第167号)の規定を適用しない又は準用しない河川、水路、ため池、湖沼等(これらに附属する施設又は工作物を含む。)で公共の用に供するものをいう。

(行為の禁止)

第3条 何人も、法定外公共物に対し、次の行為をしてはならない。

(1) 法定外公共物を損壊し、又は汚損すること。

(2) 法定外公共物に土石(砂を含む。以下同じ。)、ごみ、竹木、ふん尿、鳥獣の死骸その他汚物又は廃棄物を投棄し、又はたい積すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、法定外公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのある行為をすること。

(行為の許可)

第4条 法定外公共物に対し、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ市長の許可を受けなければならない。当該許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。

(1) 法定外公共物の敷地又は水面を占用すること。

(2) 法定外公共物の敷地又はその上空若しくは地下に工作物を新築し、改築し、若しくは移転し、又は除却すること。

(3) 流水を利用するためこれを停滞し、又は引用すること。ただし、農業用に流水を利用する場合を除く。

(4) 汚水処理水その他これに類するものを放流すること。

(5) 法定外公共物の敷地において土石その他の産出物を採取することその他これに類する行為をすること。

(6) 法定外公共物の敷地において掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為(前各号に掲げる行為のためにするものを除く。)をすること。

(7) 法定外公共物の敷地において竹木を植栽し、若しくは伐採すること。

(8) 前各号に掲げるもののほか、工事を行い、又は法定外公共物の本来の目的以外に利用すること。

2 市長は、前項の許可をするときは、当該許可に必要な条件を付することができる。

(許可の基準)

第5条 前条第1項の規定による許可は、次の基準に基づいて行わなければならない。

(1) 法定外公共物の保全又は利用に支障を及ぼすおそれのないこと。

(2) 前号に掲げるもののほか、公共の福祉を確保するのに支障のないこと。

(公共団体等の特例)

第6条 第4条第1項の規定にかかわらず、国、他の地方公共団体又は土地改良区若しくは水利組合等(以下「公共団体等」という。)がその事業に関し同項各号に掲げる行為(以下「占用等」という。)をしようとするときは、あらかじめ市長に協議しなければならない。当該協議した事項を変更しようとするときも、同様とする。

2 前項の協議に係る占用等は、当該協議が成立したときは、第4条第1項の許可をしたものとみなす。

(占用等の許可の期間)

第7条 占用等を許可する期間は、5年以内において別に定める。ただし、電柱、水道管、ガス管その他これらに類する公共施設の用に供する場合その他市長が特に必要と認めたものについては、10年以内とすることができる。

2 前項の許可の期間は、当該許可を受けた者(以下「占用者」という。)の申請により更新することができる。この場合において、当該更新する期間は、前項の規定を準用する。

(占用等許可台帳)

第8条 市長は、占用等の許可の状況を把握するため、占用等許可台帳を作成しなければならない。

(工事施工の承認)

第9条 占用者が法定外公共物の維持管理のため工事を行うときは、あらかじめその工事の設計及び実施計画について市長の承認を受けなければならない。当該承認を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。

2 市長は、前項の承認をするときは、当該承認に必要な条件を付することができる。

(検査を受ける義務)

第10条 占用等の許可又は前条第1項の承認に係る工事が完成したときは、速やかに市長の検査を受けなければならない。

(立入検査)

第11条 市長は、必要があると認めるときは、この条例に基づく許可若しくは承認を受けた者から法定外公共物の管理上必要な報告をさせ、又は必要な限度において、職員を当該許可若しくは承認を受けた者の事務所、事業所若しくは住居に立ち入らせ、工事その他の行為の状況若しくは工作物、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(地位の承継)

第12条 占用者が死亡したとき又は合併したときは、その相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人が、第4条の許可に基づく地位を承継する。

2 前項の規定により地位を承継した者は、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

(権利の譲渡等の制限)

第13条 占用者は、占用等の許可に基づく権利を他人に譲渡し、又は転貸してはならない。ただし、市長の承認を受けたときは、この限りでない。

(届出の義務)

第14条 次の各号のいずれかに該当する者は、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(1) 許可又は承認に係る住所又は氏名(法人にあっては、主たる住所の所在地並びに名称及び代表者の氏名)を変更した者

(2) 許可の期間が満了した者又はその行為を廃止した者

(3) 天災その他不可抗力により、許可を受けた目的を達成することができなくなった者

2 占用者が法人である場合において、その法人が解散したときは、速やかにその旨を届け出なければならない。

(許可の失効)

第15条 次に掲げる事由が生じたときは、占用等の許可は、その効力を失う。

(1) 占用等の許可の期間が満了したとき。

(2) 第12条の規定による地位の承継をする者がいないとき。

(3) 占用等の許可を受けた目的に反するとき。

(4) 第17条の規定により占用等の許可が取り消され、又は効力を停止されたとき。

(5) 第23条の規定により法定外公共物の用途を廃止したとき。

(原状回復)

第16条 占用者は、前条の規定により占用等の許可を失効し、又は占用等が終了したときは、速やかに当該占用等に係る箇所を原状に回復し、かつ、その旨を市長に届け出て、その検査を受けなければならない。ただし、市長が原状に復する必要がないと認めたときは、この限りでない。

(許可の取消し等)

第17条 市長は、占用者が次の各号のいずれかに該当するときは、第4条の許可を取り消し、その効力を停止し、若しくはその条件を変更し、若しくは既に設置した工作物を改築させ、除去させ、若しくは原状回復させ、又は許可した事項によって生じる危害を予防するため必要な措置を講ずるよう命令することができる。

(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反したとき。

(2) 許可に付した条件に違反したとき。

(3) 偽りその他不正の手段により許可を受けたとき。

(4) 工事その他の行為又は工作物が法定外公共物の管理上著しい支障を生ずることとなったとき。

(5) 法定外公共物に関する工事のためやむを得ない必要があるとき。

(6) 前各号に掲げる場合のほか、公益上やむを得ない必要があるとき。

(義務の履行のために要する費用)

第18条 条例等の規定又はこれらの規定に基づく処分による義務を履行するために必要な費用は、当該義務を履行すべき者の負担とする。

(占用料等の納付)

第19条 占用者は、占用料又は産出物採取料(以下「占用料等」という。)を納付しなければならない。

2 前項に規定する占用料等の額は、次の各号に掲げる法定外公共物の区分に応じ、当該各号に定める額とする。

(1) 法定外公共物を使用し、又は占用する場合 別表第1に掲げる額

(2) 産出物を採取する場合 別表第2に掲げる額

3 占用料等の計算について端数を生じる場合は、次に定めるところによる。

(1) 占用料等が年額で定められているものについて、許可の期間に1年未満の端数がある場合 月割りにより計算する。

(2) 占用料等が月額で定められているもの及び月割りにより計算するものについて、許可の期間に1月未満の端数がある場合 1月として計算する。

(3) 面積、体積若しくは長さが0.01平方メートル、0.01立方メートル若しくは0.01メートル未満であるとき又はこれらの面積、体積若しくは長さに0.01平方メートル、0.01立方メートル若しくは0.01メートル未満の端数がある場合 その全面積、全体積若しくは全長又はその端数の面積、体積若しくは長さを切り捨てて計算する。

(4) 各年度に納付する占用料等が、1件につき100円未満である場合 その金額は100円とする。

4 占用料等は、許可を受けた際に一括納付する。この場合において、当該許可の期間が当該許可の日の属する年度の翌年度以降にわたるときは、初年度分は許可を受けた際に、次年度以降分については当該次年度以降の各年度分を当該各年度の初日から1月以内に納付するものとする。

(平30条例54・一部改正)

(占用料等の減免)

第20条 市長は、占用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、占用料等の全部又は一部を減免することができる。

(1) 占用者が公共の用に供する目的で、占用等の許可を受けたとき。

(2) 前号に掲げる場合のほか、市長が特に必要があると認めたとき。

(占用料等の不還付)

第21条 既納の占用料等は、還付しない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、市長は、既に納めた占用料等の全部又は一部を還付することができる。

(1) 占用者の責めに帰することができない理由により占用等ができないとき。

(2) 占用者の都合により許可の取消し又は変更の申出をし、市長が特に必要と認めたとき。

(用途変更)

第22条 市長は、法定外公共物がその従来の用途に供していないと認めるときは、その用途を変更することができる。

(用途廃止)

第23条 市長は、法定外公共物が次の各号のいずれかに該当したときは、法定外公共物の用途を廃止することができる。

(1) 現況で本来の機能を喪失し、将来ともその機能を回復する必要がないとき。

(2) 代替施設の設置により、存置の必要がなくなったとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、法定外公共物として存置する必要がないと認めるとき。

(調査等のための立入り)

第24条 市長は、法定外公共物に関する調査、測量、工事その他当該法定外公共物の維持管理のため必要と認めるときは、必要な限度において、職員を他人の占有する土地に立ち入らせることができる。

2 前項の規定により職員を他人の占有する土地へ立ち入らせるときは、あらかじめ、当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。この場合において、あらかじめ通知することが困難であると認めるときは、立入り後速やかに通知しなければならない。

3 第11条第2項の規定は、第1項の職員の立入りに準用する。

(委任)

第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第26条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。

(1) 第3条各号のいずれかに該当する行為をした者

(2) 第4条第1項の許可を受けずに同項各号に掲げる行為をした者

(3) 第4条第2項の許可に付された条件に違反した者

(4) 第16条の規定による原状回復せず、又は検査を拒み、若しくは妨げた者

(5) 第17条の規定による市長の命令に従わなかった者

2 詐欺その他不正の行為により占用料等の徴収を免れた者については、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍にする金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の規定により許可を受けなければならない行為であって、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)において現に慣行によりなされているものについては、市長が別に定める様式により当該施行日から6月以内に届け出ることにより、この条例の規定に基づく許可を受けたものとみなす。

3 施行日において現に合併前の今市市法定外公共物管理条例(平成14年今市市条例第36号)、今市市普通河川管理条例(平成6年今市市条例第5号)、日光市公共物管理条例(平成14年日光市条例第4号)、藤原町法定外公共物管理条例(平成17年藤原町条例第4号)又は栗山村普通河川管理条例(昭和32年栗山村条例第3号)(以下これらを「合併前の条例」という。)に基づく許可を受けている者は、当該許可に係る期間満了の日までは、この条例の規定に基づく許可を受けたものとみなす。

4 第19条の規定にかかわらず、施行日の前日までに、合併前の条例の規定により占用の許可を受けているものの占用料等については、その占用期間が満了するまでの間、なお合併前の条例の例による。

5 施行日の前日までにした行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成30年12月18日条例第54号)

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

別表第1(第19条関係)

法定外公共物を使用又は占用する場合

種別

単位

金額

日光市道路占用料徴収条例(平成18年日光市条例第265号。本表において「道路占用料徴収条例」という。)別表で規定する物件

道路占用料徴収条例別表で規定する単位及び金額

通路

1平方メートル1年につき

126円

その他工作物

84円

田、畑、果樹園

6円

植林、竹林

3円

牧草地、放牧地

3円

養魚場

40円

別表第2(第19条関係)

産出物を採取する場合

種別

単位

金額

 

 

砂利

1立方メートル

250

切込砂利

240

栗石

250

210

土砂

150

玉石

径が0.15メートルを超え0.3メートル以下のもの

1個

310

径が0.3メートルを超え0.5メートル以下のもの

400

径が0.5メートルを超え0.6メートル以下のもの

100

径が0.6メートルを超え0.9メートル以下のもの

140

径が0.9メートルを超え1.2メートル以下のもの

220

径が1.2メートルを超えるもの

220円に1.2メートルに0.1メートル又はその端数を加えるごとに50円を加算した額

芝・かや・木・竹等

時価により評価する。

備考 本表に記載のないものは、本表類似の種目によりその都度市長が定める。

日光市法定外公共物管理条例

平成18年3月20日 条例第266号

(平成31年4月1日施行)