ヤングケアラーについて
ヤングケアラーとは
法律上の定義はありませんが、「ヤングケアラー」とは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこどものこと。
責任や負担の重さにより、学業や友人関係などに影響が出てしまうことがあります。
具体的には
こどもがこどもでいられる街に
こどもが家事や家族の世話をすることは、ごく普通のことだと思われるかもしれません。
でも、ヤングケアラーは、年齢等に見合わない重い責任や負担を負うことで、本当なら享受できたはずの、勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、将来に思いを巡らせる時間、友人との他愛ない時間。
これらの「こどもとしての時間」と引き換えに、家事や家族の世話をしていることがあります。
まわりの人が気付き、声をかけ、手を差し伸べることで、ヤングケアラーが「自分は一人じゃない」「誰かに頼ってもいいんだ」と思える、「こどもがこどもでいられる街」を、みんなでつくっていきませんか。それはきっと、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくる一歩になるはずです。
以上、こども家庭庁ホームページをもとに作成
『自分はヤングケアラーかもしれない』と思ったあなたに
家事や家族の世話することは、本来立派なことです。でも、それによって、学校生活に影響がでたり、こころや体に不調がでているかもしれません。そんなときは、ひとりで抱えこまずに周りの人に相談しましょう。
具体的には
- 自分の悩みを誰にも相談できず孤独やストレスを感じる。
- 学校を休んだり遅刻したりしてしまう。
- 勉強する時間や宿題をする時間がない。
- 自分の時間を持てない。友達と遊ぶ時間が持てない。
- 希望する進学や就学が難しい。進路を考える余裕がない。
- 十分な睡眠をとることができない。
悩んだ時の相談先
周りの人に相談
担任の先生、保健室の先生、その他の先生、スクールカウンセラー、話しやすい大人など
相談機関はこちら
相談機関 | 電話 | 対応時間 |
---|---|---|
日光市家庭児童相談室 | 0288-30-7830 | 毎日24時間 |
相談機関 | 電話 | 対応時間 |
---|---|---|
児童相談所相談専門ダイヤル |
028-665-9999 0120-189-783 |
毎日24時間 |
ホットほっと電話相談 (いじめやSOSなど) |
0120-0-78310 | 毎日24時間 |
大人の皆さまへ
ヤングケアラーは家庭内の問題であり、表に出にくいものです。また、こども自身やその家族が「ヤングケアラー」であるということを認識していない、周囲が異変に気づいていても家族の問題に対してどこまで介入すべきかが分からないといった理由により、必要な支援につながっていないケースもあります。
ヤングケアラーの存在に気づくためにまず必要なことは、「ヤングケアラーがいるかもしれない」ということを常に意識することです。皆さまがヤングケアラーの存在に気づくためのきっかけの例を以下で紹介しますので参考にしてください。
ヤングケアラーではないか?と気づくきっかけの例
分野、場所等 | きっかけの例 |
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1 学校、保育所等 |
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2 高齢者福祉、障がい福祉等 |
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3 病院、診療所等 |
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4 地域 |
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5 その他 |
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『多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル(有限責任監査法人トーマツ.令和4年3月)』をもとに作成
ヤングケアラーかも?と気づいたら
まずは『見守り、話を聴く』ということが重要です。
ヤングケアラーかもと気づいた場合、ヤングケアラーの子どもというのは『話を聞いてもらう機会や、そもそも話を聞いてもらえるという発想自体をあまり持ち合わせていない可能性』も考えながら、子どものことを気にかけ、心を開くまで寄り添い、タイミングをみて話を聴く等して支えることが大事になります。
まずは相手の立場に寄り添いながら話を聴き、子どもとその家族の状況を理解しましょう。そして、子どもや家族の意思も尊重した上で、相談窓口(日光市家庭児童相談室:0288-30-7830)につなげていきましょう。
ヤングケアラーに接する際の注意点
話を聴く際には、『ケアを行うこと自体を否定したり、逆に過度に評価しない』『かわいそうな子として接しない』『親を否定しない』といったことに注意し、『いつでも助けを求めていい・自分の人生を生きていい』ことを伝え、他の選択肢もあることを示すことが重要です。
ヤングケアラーのケアに関する認識や想いは多様です。ヤングケアラーのことをよりよく理解するためのヒントを紹介します。
ヤングケアラーのことをよりよく理解するためのヒント
1 | ヤングケアラーは、成長や発達の途中でケアを担うため、年齢に合わない過度な負担を子ども時代に負った場合、その後の人生にまで影響を受けることがある。 |
2 | 子どもは自分の家庭しか知らずに育つことが多く、客観的な視点も持ちにくいことから、自分の担う家庭内役割が他と異なることに気づきにくく、現在の状況が当たり前だと感じていることが少なくない。 |
3 | 本人や家族に自覚がない状態では、自分からサポートを求めることも難しい。 |
4 | 家庭のことを知られたくないと思っていることも多い。家族に病気や障害を抱えた人がいることを恥ずかしいと捉えている場合や口止めされている場合もあり、家庭のことは隠すべきものと思っていることもある。 |
5 | 本人としてはケアをしたくないわけではなく、負担になっていても大切な家族のために自分からケアをしたいという想いがあることも少なくない。ケアすることを否定されると自分がしてきたことを否定されたように思ってしまうこともある。 |
6 | ケアをしている状況について可愛そうと憐れまれることを嫌がる場合もある。家族をケアすることで優しくなる、責任感が芽生える等の良い側面もあり、単純に悪いことだと思われたくない。 |
7 | ケアを受けている家族を悪く言われたくないと感じている場合も多く、ヤングケアラーの役割を子どもに担わせているという理由で家族が責められることで本人も傷つく可能性がある。 |
8 | 信頼できる大人はいないと思っていることもある。大人に助けられた経験が少なく、人に頼ろう、相談しようという発想がない場合もある。 |
9 | 家族が時間的、精神的に余裕がないことも多く、本人は話を聞いてもらう機会が少ない場合もある。 |
10 | 大人の役割を担うことで他の子どもと話が合わないことや大人びていることがあり、また、現実的に遊ぶ時間がないこともあって、孤独を感じやすい。 |
『多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル(有限責任監査法人トーマツ.令和4年3月)』をもとに作成
関連リンク
栃木県ホームページ「ケアする人・ケアされる人のための総合サポート」
この記事に関する問い合わせ先
健康福祉部子ども家庭支援課子ども家庭係
電話番号:0288-21-5148
ファクス番号:0288-21-5105
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更新日:2024年03月19日