輝き人「グリッチコーヒーロースターズオーナー・焙煎士・鈴木清和さん」(広報にっこう2025年4月号)

鈴木さん

グリッチコーヒーロースターズオーナー・焙煎士・鈴木清和さん

鈴木さん

鈴木清和さん

グリッチコーヒーロースターズオーナー・焙煎士

飽くなき探究心が生み出す価値ある一杯

都内を中心に展開し、世界各国のコーヒー愛好家が足を運ぶコーヒー店「GLITCH COFFEE&ROASTERS」。日光市出身で焙煎士の鈴木清和さんがオーナーを務め、「限りある時間の為の価値ある一杯を提供する」をコンセプトに、こだわり抜いたコーヒーを提供しています。今回は、鈴木さんにコーヒーとの出会いやこだわりを伺いました。

「顔が見えるコーヒー」が売り

平成27年に東京・神保町に第1号店を出店し、現在は関西方面も含めて4店舗を展開しています。お店のこだわりは、「シングルオリジンコーヒー」を提供すること。単一農園、単一品種のコーヒー豆を仕入れて、浅いりのコーヒーを提供しています。なぜこのスタイルにこだわるかというと、豆の生産者や産地の魅力を伝えるためです。複数の豆を合わせてしまうと、生産者や味がわかりにくくなってしまう。農園の魅力や努力を広めるためにも、ブレンドは提供していません。

また、浅いりを提供する理由は、産地の個性を生かすためです。肉の品質を知ろうと思ったらウエルダンよりレアの方がわかりやすい。豆も同じで、産地特有の良い品質を見極めるためには、豆を焦がしすぎてはいけないと思っています。

焙煎機

転機は「おいしい」の一言

コーヒーとの出会いは25歳のときのある出来事がきっかけです。高校卒業後は、宇都宮ビジネス電子専門学校に進学しました。取得した情報処理関係の国家資格を生かして宇都宮で数年働いていましたが、「果たして自分の夢って何だろう」という考えに陥る時期がありました。

将来を模索し、陶芸やシルバーアクセサリー作りに挑戦したこともありました。ある時、自作の器で入れたコーヒーを友人に飲んでもらったら、「おいしい!」と言ってもらえたんです。言ってしまえば普通のコーヒーでしたが、それがすごくうれしくて、コーヒーを仕事にしようと決めたきっかけとなりました。

妥協のない一杯を目指して

当時、コーヒーの道に進むことを親は反対していました。どうしてもその道に進みたかった私は、「東京の事業所に転勤になった」とうそをついて上京し、あるコーヒーの師匠に出会うことになります。オーストラリア出身でバリスタ世界チャンピオンの称号を持つポール・バセットさんです。ポールさんは、コーヒーの味や焙煎の仕方、抽出など幅広い知識をゼロから教えてくれました。知識はもちろんですが、「妥協しないことの大切さ」を教わったことは、自分にとって一番大きな収穫でした。

コーヒーを飲みに来るお客様にとって、その一杯は限られた時間を割いて飲む貴重な一杯です。私たちは、完璧な一杯を提供できるように日々研さんを積む必要があります。10年程ポールさんの下で働いた後に独立し、グリッチを開業させました。

「日光愛」胸に魅力発信

お店や、バリスタ一人ひとりには、生まれ育った故郷や歴史があります。私はというと、歴史情緒あふれる日光で育ったという背景があり、それを誇りに思い仕事に向き合っています。さまざまな魅力を世界に向けてPRしている日光の姿と、コーヒーを世界に発信していきたいというグリッチの姿が重なり、この共通点は大切にしたいです。自分のお店もそうですが、故郷である日光もさらに盛り上がってほしいと思っています。人一倍強い「日光愛」を抱き、グリッチを広く発信していきたいです。

店舗前に立つ鈴木さん

インタビューを終えて

コーヒーについて語る鈴木さんのまなざしは真剣そのもの。店名のGRITCHは英語で「バグ(故障)」を意味し、「思いがけない発見や考えが、固定概念を打ち砕く」という思いを込めているとのことです。皆さんも、今までの常識を覆すような特別な一杯に出会ってみませんか?

この記事に関する問い合わせ先

企画総務部秘書広報課シティプロモーション係
電話番号:0288-21-5135
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