○日光市犯罪被害者等支援条例施行規則

令和4年12月16日

規則第56号

(趣旨)

第1条 この規則は、日光市犯罪被害者等支援条例(令和4年日光市条例第51号。以下「条例」という。)第13条の規定に基づき、条例の施行に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 犯罪行為 日本国内又は日本国外にある日本船舶若しくは日本航空機内において行われた人の生命又は身体を害する罪に当たる行為(刑法(明治40年法律第45号)第37条第1項本文、第39条第1項又は第41条の規定により罰せられない行為を含むものとし、同法第35条又は第36条第1項の規定により罰せられない行為及び過失による行為を除く。)をいう。

(2) 重症病 負傷若しくは疾病が治り、又はその症状が固定する前における当該負傷又は疾病に係る身体の被害であって、次のいずれにも該当するものをいう。

 当該負傷又は疾病の療養の期間が1月以上であったこと(当該疾病が精神疾患である場合は、当該療養の期間が1月以上であって、かつ、当該症状の程度が3日以上労務に服することができない程度であったことに限る。)

 当該被害に係る被害届が警察に受理されていること又は当該被害届を警察に提出することが困難であると市長が認めたこと。

(3) 市民 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)に規定する本市の住民基本台帳に記録されている者又は市内に居住し、かつ、次のいずれかに該当する者とする。

 東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための避難住民に係る事務処理の特例及び住所移転者に係る措置に関する法律(平成23年法律第98号)第2条第3項に規定する避難住民

 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力を受けていた者

 ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第6条に規定するストーカー行為等を受けていた者

 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待を受けていた者

 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)第2条第3項に規定する高齢者虐待を受けていた者

 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)第2条第2項に規定する障害者虐待を受けていた者

 その他市長が特別な理由があると認めた者

(経済的支援の種類及び額)

第3条 市長は、条例第9条の経済的支援として、次の各号に掲げる見舞金(以下「見舞金」という。)の区分に応じ、当該各号に定める額を支給する。

(1) 遺族見舞金 30万円

(2) 重症病見舞金 10万円

(遺族見舞金の対象者)

第4条 遺族見舞金の支給を受けることができる者は、犯罪行為により死亡した者(以下「死亡被害者」という。)の遺族(当該犯罪行為が行われた時において、市民であった者に限る。)で、かつ、死亡被害者の死亡の時において次の各号のいずれかに該当するものとする。

(1) 死亡被害者の配偶者(婚姻の届出をしてないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)

(2) 死亡被害者の収入によって生計を維持していた当該死亡被害者の子(縁組の届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にあった者を含む。次号及び次項において同じ。)、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

(3) 前号に該当しない死亡被害者の子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

2 死亡被害者の死亡の時に胎児であった当該死亡被害者の子が出生した場合における前項の規定の適用については、その母が当該死亡被害者の死亡の時において死亡被害者と生計を一にしていた場合にあっては同項第2号の子と、その他の場合にあっては同項第3号の子とみなす。

3 遺族見舞金の支給を受けることのできる遺族の順位は、第1項各号の順序とし、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあっては、それぞれ当該各号に掲げる順序とする。この場合において、父母にあっては養父母を先に実父母を後にし、祖父母にあっては養父母の祖父母を先に実父母の祖父母を後にし、父母の養父母を先に父母の実父母を後にする。だだし、第1順位となる遺族(以下「第1順位遺族」という。)が当該見舞金の請求をしない場合は、第2順位以降の遺族は、当該見舞金を請求することができない。

4 第1順位遺族が2人以上ある場合は、これらの者は、そのうちの1人を遺族見舞金の申請、請求及び受領についての代表者に選任しなければならない。

5 死亡被害者を故意に死亡させ、又は死亡被害者の死亡前に、その者の死亡によって遺族見舞金の支給を受けることができる先順位若しくは同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族見舞金の支給を受けることができる遺族としない。遺族見舞金の支給を受けることができる先順位又は同順位の遺族を故意に死亡させた者も、同様とする。

(重傷病見舞金の支給対象者)

第5条 重症病見舞金の支給を受けることができる者は、犯罪行為により重傷病を負った者(当該犯罪行為が行われた時において、市民であった者に限る。)とする。

(見舞金の支給の制限)

第6条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、見舞金を支給しない。

(1) 犯罪行為が行われた時において、犯罪行為被害者(死亡被害者及び犯罪行為により重傷病を負った者をいう。以下同じ。)又は第1順位遺族(第1順位遺族が2人以上あるときは、そのいずれかの者。次号及び第3号において同じ。)と加害者との間に次のいずれかに該当する親族関係があった場合

 夫婦(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった場合を含む。)

 直系血族(親子については、縁組の届出をしていないが事実上養子縁組関係と同様の事情にあった場合を含む。)

 3親等内の親族(及びに掲げる者を除く。)

(2) 犯罪行為の被害について、犯罪行為被害者又は第1順位遺族に次のいずれかに該当する行為があった場合

 当該犯罪行為を教唆し、又はほう助する行為

 過度の暴行又は脅迫、重大な侮辱その他の当該犯罪行為を誘発する行為

 当該犯罪行為に関連する著しく不正な行為

(3) 犯罪行為被害者又は第1順位遺族に次のいずれかに該当する事由がある場合

 当該犯罪行為を容認していたこと。

 日光市暴力団排除条例(平成24年日光市条例第4号)第2条第3号に規定する暴力団員等又は同条例第6条に規定する密接関係者に該当すること。

 当該犯罪行為に対する報復として、加害者又はその親族その他の加害者と密接な関係にある者の生命を害し、又は身体に重大な害を加えたこと。

(4) 前3号に掲げるもののほか、見舞金を支給することが社会通念上適切でないと市長が認める場合

2 前項第1号の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。

(1) 犯罪行為が行われた時において、犯罪行為被害者からの申立てにより加害者に対し、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第13条の規定による保護命令が発せられていた場合

(2) 犯罪行為が次のいずれかに該当し、かつ、当該犯罪行為により犯罪行為被害者の生命又は身体に重大な危険が生じていた場合

 児童虐待の防止等に関する法律第2条に規定する児童虐待

 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律第2条第3項に規定する高齢者虐待(同条第4項第2号並びに第5項第1号(同号ホに係る部分に限る。)及び第2号(同項第1号ホに係る部分に限る。)に掲げる行為を除く。)

 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律第2条第2項に規定する障害者虐待(同条第6項第2号並びに同条第7項(同項第5号に係る部分に限る。)及び第8項(同項第5号に係る部分に限る。)に規定する行為を除く。)

(3) 前2号に掲げる場合に準ずるものとして市長が認める場合

(令5規則34・一部改正)

(遺族見舞金の額の調整)

第7条 重傷病見舞金の支給を受けた者が、当該重傷病見舞金の支給に係る犯罪行為による被害に起因して死亡した場合において、当該重傷病見舞金の受給者と生計を同一とする遺族への見舞金は、当該重傷病見舞金の支給により遺族見舞金の一部が支給されたものとみなす。

2 前項の場合において、当該重傷病見舞金の支給を受けた者の遺族に支給される遺族見舞金の額は、遺族見舞金の額から、当該重傷病見舞金の額を控除して得た額とする。

(遺族見舞金の支給申請)

第8条 遺族見舞金の支給を受けようとする第1順位遺族(第1順位遺族が2人以上あるときは、第4条第4項の規定により選任された代表者。以下「遺族見舞金申請者」という。)は、犯罪被害申告書(様式第1号)及び遺族見舞金支給申請書兼請求書(様式第2号)に、次に掲げる書類を添付し、市長に申請しなければならない。

(1) 死亡被害者の死亡診断書、死体検案書その他当該死亡被害者の死亡の事実及び死亡の年月日を証明することができる書類

(2) 遺族見舞金申請者と死亡被害者との続柄に関する戸籍の謄本又は抄本その他の証明書

(3) 死亡被害者に係る犯罪行為が行われたときに遺族見舞金申請者が市民であったことを証する住民票の写しその他の証明書

(4) 遺族見舞金申請者が死亡被害者と婚姻の届出をしていないが死亡被害者の死亡の時に事実上婚姻関係と同様の事情にあった者であるときは、その事実を確認することができる書類

(5) 遺族見舞金申請者が配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)以外の者であるときは、第1順位遺族であることを証明することができる書類

(6) 遺族見舞金申請者が第4条第1項第2号に該当する者であるときは、犯罪行為が行われた時に死亡被害者の収入によって生計を維持していた事実を確認することができる書類

(7) その他市長が必要と認める書類

2 市長は、前項各号に掲げる書類により証明を受けるべき事実を届出書、公簿等によって確認することができる場合において、その閲覧について遺族見舞金申請者の同意を得たときは、当該書類の添付を省略させることができる。

(重傷病見舞金の支給申請)

第9条 重傷病見舞金の支給を受けようとする者(以下「重傷病見舞金申請者」という。)は、犯罪被害申告書及び重傷病見舞金支給申請書兼請求書(様式第3号)に、次に掲げる書類を添付し、市長に申請しなければならない。

(1) 負傷し、又は疾病にかかった日及び負傷又は疾病の状態に関する医師又は歯科医師の診断書であって、第2条第1号に該当することを証明することができるもの

(2) 重傷病見舞金申請者が重傷病を負った犯罪行為を受けたときに市民であったことを証する住民票の写しその他の証明書

(3) 当該被害に係る被害届が警察に受理されていることを証明する書類(当該被害届を警察に提出することが困難であると市長が認めた場合を除く。)

(4) その他市長が必要と認める書類

2 前条第2項の規定は、前項の規定による申請について準用する。この場合において、同条第2項中「遺族見舞金申請者」とあるのは、「重傷病見舞金の支給を受けようとする者」と読み替えるものとする。

(見舞金の代理申請)

第10条 前2条の申請を行う者が未成年又はやむを得ない事情により当該見舞金を申請できない場合は、当該申請を行う者の代理人が代理申請をすることができる。

2 前項の規定による申請を行う場合において、当該代理人は戸籍謄本その他の代理人の資格を証明する書類を添付しなければならない。

(見舞金の申請期限)

第11条 前2条の規定による申請は、当該犯罪行為による死亡若しくは重傷病の発生を知った日から1年を経過したとき又は当該死亡若しくは重傷病が発生した日から7年を経過したときは、することができない。

2 前項の規定にかかわらず、当該犯罪行為の加害者により身体の自由を不当に拘束されていたことその他のやむを得ない理由により同項に規定する期間を経過する前に前2条の規定による申請をすることができなかったときは、その理由のやんだ日から1年以内に限り、見舞金の申請をすることができる。

(見舞金の支給決定等)

第12条 市長は、第8条又は第9条の規定による申請があったときは、その内容を審査し、見舞金の支給の可否を決定するものとする。

2 市長は、前項の規定により見舞金の支給の可否を決定したときは、犯罪被害者等見舞金(遺族見舞金・重傷病見舞金)支給決定通知書(様式第4号)又は犯罪被害者等見舞金(遺族見舞金・重傷病見舞金)不支給決定通知書(様式第5号)により、当該申請をした者に通知の上、見舞金の支給を決定した者(以下「支給決定者」という。)に対し、速やかに見舞金を支給するものとする。

(見舞金の返還等)

第13条 市長は、支給決定者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、前条の規定による見舞金の支給の決定を取り消し、既に支給した見舞金があるときは、その全部又は一部を返還させることができる。

(1) 偽りその他不正の手段により見舞金の支給決定又は支給を受けたとき。

(2) 条例又はこの規則の規定に違反したとき。

(3) 犯罪行為に係る裁判の審判により犯罪行為に該当しなくなったとき。

2 市長は、前項の規定により見舞金の支給の決定を取り消したときは、犯罪被害者等見舞金(遺族見舞金・重傷病見舞金)支給決定取消通知書(様式第6号)により、当該支給決定者に通知するものとする。

(報告等)

第14条 市長は、見舞金の支給に関し必要があると認めるときは、支給決定者に対し、報告を求め、又は調査を行うことができる。

(補則)

第15条 この規則に定めるもののほか必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この規則は、令和5年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 この規則は、施行日以後に発生した犯罪行為により死亡した者の遺族又は重傷病を負った者について適用する。

(令和5年7月19日規則第34号)

この規則は、令和6年4月1日から施行する。

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日光市犯罪被害者等支援条例施行規則

令和4年12月16日 規則第56号

(令和6年4月1日施行)